「黒の乗り手 篇」後半用改定版設定 〇イクス・メルクリウス・フレイア 19歳、召喚国はヴァッサァマイン。 槍術にかけては天性のものを持つ。 召喚時のショックによって名前以外の記憶を失っているため、召喚前の経歴は一切不明。 平常は「どこか冷めた人物」を気取っているものの、 本来は熱い心を持っていて、特に人を思いやる心は強い。 料理が得意で行く先々の陣営や町ではその腕を振るっている。 どこで料理を覚えたのかは覚えていない。 アーカイアで出会ったアレクとはお互いを信頼し、理解し合える親友同士。 (もっとも口には出さないが…) また、妙齢の女性には弱い。 ○フェイエン 17歳(軍人な姫)。ヴァッサァマイン出身。 現在はシュピルドーゼで暮らしているが元はヴァッサアマイン出身。 いかにもシュピルドーゼの軍人らしい真面目な性格だが、その実以外にユーモアがあり、気さくな性格。 ただ、怒らせると貴族種がかわいく見えるくらい怖い。 好物はイクスの作る料理。 エリス(※イクスの受難「エリス篇」を参照のこと)の一件から 最近はやや(と言うか、かなり)嫉妬心が強くなってきている。 基本的に歌は苦手だが、剣の腕はめっぽう強く、イクスを鍛えるのが趣味。 <奏甲設定> 白銀の鏡面装甲を持つマリーエングランツ。 第5章より槍の運用を前提に黄金の工房――『ドクター・グラウン』の手によってカスタマイズされた。 パーソナルネームは北欧神話より「スレイプニル」とアレクが命名。 主兵装は歌術強化された専用のスピア、副兵装にフォールディング・ハルベルト、 ブラックブレードのロングダガーを装備。 また、固定武装として現世の技術を流用した12.7mmチェーンガンと20mmマシンキャノンを 胸部にそれぞれ2門搭載している。 特に専用スピアは「グングニール」の愛称で呼ばれる。 また、鏡面装甲は目立つ代わりに機体の輪郭を分かりにくくするため、 遠距離からの狙撃などを妨害する等の恩恵がある。 本奏甲は一定の条件が揃うとリミッターが解除され、装甲色が白銀色から黄金色へと変化し、 装甲表面には流麗な古代アーカイア文字が浮かび上がる。 その折の幻糸炉出力は通常時の1.5倍以上にもなり、他の性能も飛躍的に向上するが、 英雄・歌姫への負担が非常に大きく長時間の使用は双方の死を招く事になりかねない。 「リミッターの解除には呪文のようなものが必要なのだが、古代アーカイアの神官文字を 正確に発音しなくてはならないため解除には相当の知識と歌唱力が必要となる。 ○アレク・ヴェルヌ・ニーベルンゲン 19歳、召喚国はトロンメル。 得意な武器はチャクラム。 ドイツの名門、ニーベルンゲン家の末子として生を受けるが、父に反発して失踪。 あても無く彷徨っているところを召喚される。 厳格な父への反発心からか、やや軽い性格をしているが、ディアナに対しては真摯に接する。 召喚されていきなり奇声蟲に素手で戦いを挑むあたり、 大胆さも持ち合わせている(後先考えないとも言う)。 彼女の危機に際しては日ごろの「ニコニコ顔」は鳴りを潜め、 変わりに鬼人の如き非常さ・冷酷さを見せる。 これはディアナが幼い頃に死別した彼の妹に似ていると言う理由もある。 アーカイアで出会ったイクスとはお互いを信頼し、理解し合える親友同士。 ○ディアナ・バーミリオン 14歳(淑女な姫)。トロンメル出身。 貴族の中でもトップと言われる『トロンメル十二公』であるバーミリオン家の一人娘。 奇声蟲に襲われそうな所を召喚されたアレクに救われる。 ただ、バーミリオン家は政略に掛かり、現在では没落している。 その事を気にしてか、自分にどこか負い目を感じていたが、アレクとの生活で徐々にその事から開放されていく。 社交的(それでもかなり控えめではあるが)な性格だが、寂しがり屋でいつもアレクの傍にいる。 歌を織る事に関しては天下一品で、歌唱力は各国の女王クラスに匹敵するも 先天的に喉が弱く(疾患性のもの)、長時間の歌唱は不可。 おまけにその喉は現在も蝕まれており、長くは生きれないと宣告されている。 エタファでは母が数人の使用人と残された財産で屋敷を何とか維持している。 エレインという侍女がいるのだが、現在は別行動中。 <奏甲設定> 愛機はヘルテンツァー。 パーソナルネームはケルト神話より「ダーナ」。 主兵装に左肩の専用ラックに搭載されるチャクラム、副兵装にショートソードと軽装であるが、 主兵装のチャクラムは歌術による『疑似ケーブル』によって意志のままに遠隔操作ができ、 恐るべき命中精度を誇る。 また、飛翔中のチャクラムは歌術強化され威力も高く、あふれ出た余剰アークで発光現象が見られる。 チャクラムの運用に伴い右手のマニュピレータも強化されているので、必要とあらば素手での格闘も可能。 内装としてはシャルラッハロートVに搭載されているのと同タイプの「ダビング・システム」を搭載して ディアナの負担を抑える努力がなされている。 後に同装備のビリオーン・ブリッツに乗り換える事になる。 機動性はイクスのスレイプニルに劣るものの、運動性は勝る。 その長所を生かし、まるで踊り子か曲芸氏のように左右のみならず、 上下の機動を混ぜた3次元的な攻撃を得意とする。 ○アーサー・ディオール 60歳。イギリス人。召喚国はトロンメル。英国では名の知れた軍人で、多くの勲章を持つ。 銃火器や爆発物の取り扱いにも精通し、剣の腕も超一流。 まるでチェスののような、計算しつくされた戦い方で『白の伯爵』の二つ名で呼ばれる。 ただ、本人は思いのほか気さくで、少年が年を取ったような錯覚を覚えるほど、 その笑顔は渋みと愛嬌を含み、温かい好々翁といった風情。 英国の女王に対してそうであったように自分を召喚した黄金の歌姫に絶対の忠誠を誓っている。 騎士の鏡のような人物ではあるが、酒が苦手という意外な一面もある。 同郷出身の映画俳優、「ショーン・コネリー」にそっくりで、 現世からの召喚者にはよく本人に間違われたりすることも…。 奇声蟲の正体を知りつつも、あえて黄金の歌姫に忠義を尽くす姿は戦士としての強さと 哀しさをイクス達に見せ付けた。 ○キサラ 10歳。出身国はトロンメル。 歌う事以外ではあまり言葉を発する事が無い物静かな少女。いつもアーサーに寄り添っている。 アーサーが物静かであるので二人の間にはあまり会話というものが無い。だだ、これだけを言うと 誤解されるが、決してコミニュケーションが取れていないわけではなく、むしろ言葉に頼らずとも二人の間柄は 自然な一体感でまとめられている。 分かっている事はキサラという名前だけで、その他の事は一切不明。アーサーもその事について訊ねようとしない。 猫が好きで、猫を見かけるといつも駆け寄って撫でるのが趣味(趣味というよりそれしか自主的に動かない)。 イクスにはあることをきっかけになついている。 彼女の素性は物語が進むにつれ、明らかになってゆく……。 <奏甲設定> 愛機は白いフォイアロート・シュヴァルベ。 パーソナルネームは「グリュー(フランス語で鶴の意)」。 空戦専用のシュヴァルベに陸戦も視野に入れた改修を施した機体。 脚部の接地範囲を大きく取り、地上での走破安定性は陸戦用奏甲にも引けを取らない。 また、背面の翼は、付け根部分をバックパック化し、必要なら強制排除(パージ)も可能となっている。 情報部の資金と技術提供により、通常の英雄では受けることのできないような高度な改造が施され、 総重量を2/3に軽量化、稼働時間を+20%、フレーム強度、空力特性の向上など 現行のいかなる機体の追従をも許さない性能を有する。 兵装は基本的に射撃武器。 具体的には40mmカービンライフル、42.5mmマシンピストル。 また、地上での白兵戦のために6mもの長さを誇る大剣を装備する。 オプションで6連装ミサイルポッドを、肩もしくは脚部に装備可能。 |