〜交錯!ロマンの英雄達〜

工房にて
工房スタッフ「また派手に壊しましたねー。」
カイ「すまん。できるだけ早く修理してもらえるか」
ネレ「すいません。お願いします。」深く頭を下げる
工房「そんな、顔を上げてください。こちらもそれが仕事ですから。全力で修理させてもらいますよ。」
ネレ「そういってもらえると助かります。」
カイ「よろしく頼む。」
工房「でもこれだけの破損率となると乗り換えた方が早いかもしれませんよ。どうです?少し見てきては。」
ネレ「お気遣いどうも。でも私は遠慮します。カイゼル様は?」
カイ「そうだな、サレナは奏甲と話すのが好きだから気晴らしになるかもしれん。少し見てくる。」
カイゼル、サレナを連れて奥へ。
ネレ「では私達は戻りましょうか。」
キャ「うん。」
ネレイス達、キャロルの喫茶店(家)へ

同じく工房にて
ザナウ「すいませーん、乗り換えなんですけどー。」
工房「はいはい、どのようなものをお探しで。」
ザナウ「飛ぶヤツ!」
工房「はっ?飛行型ですか?」
ザナウ「飛ぶヤツ!」
工房「・・・飛行型・・・ですね・・・。」
栞「ちょっと、ザナウさん。困ってるじゃないですか。・・・あの、飛行型で新しいのがあるって聞いたのですけど。」
工房「ああ!ハルニッシュブルムですね。ならあっちですよ。どうぞご覧下さい。」
栞「どうも、ほらザナウさん行きますよ。」

ハルニッシュブルムの前で
ザナウ「高い・・・」
栞「もう、きちんと節約して使わないからですよ。買えないじゃないですか。」
ザナウ「欲しい・・・」
栞「無理です。半分近く足りません。」
ザナウ「じゃあ整備・・・っゴメン。」
栞「・・・シュヴァルベは休ませてあげましょう・・・違うのじゃダメなんですか。」
ザナウ「うーん。」

リーゼリミットの前で
サレ「この子も元気。凄い走りたがってます。」
カイ「ふむ、突撃型ではヤツには勝てん。ヤツは飛行型だ、空から一方的に攻撃されるだろう。」
隣でハルニッシュとにらめっこしているザナウ。栞はため息をつきながらなんとなしにカイゼル達の会話を聞いて。
栞「ランチャーで打ち落とすとかではダメなのですか。」
カイ「ん?あっ、ああ・・・(何だ?物騒な意見だな)でも、重火器はそこまで得意じゃなくてね。」
栞「そうですか。すいませんいきなり話かけちゃって。」
カイ「いや、いいんだ。うちのパートナーは人見知りでな。見習わせたいよ。」
サレ「知りません。」ぷいっ
栞「ふふ、仲が良いのですね。」
隣でザナウの絶叫。
ザナ「くそおおおおお!俺は飛びたいんだっぁああああ!」
栞「ちょっ!ザナウさん、恥ずかしい事しないでくださいー!」
ザナウを止めに行く栞。
カイ「なんだったんだ?」
サレ「んっ・・・何?闘う?」
いきなり奥の方へ走り出すサレナ。奥の暗いガレージの中に入っていく。
カイ「おい、待てどこ行くんだ。」
サレ「カイゼル様・・・この子・・・すごい。」
カイ「んっ?・・・なっ!?新型か。」
工房スタッフ「あちゃー見つかっちゃったかぁ。お客さんそれはシャルラッハロートIV、次期主力機の試作品です。」
カイ「あの羽はなんだ?飛行型なのか?」
工房「ああ、試作品を一体貰ったのはいいですけどやることなくて。趣味でいろいろ私がいじったんですよ。
   あれはアークウイング、飛行を可能にします。その他にもいろいろついてますよ。」
サレ「凄い、こんなにはっきり声が聞こえるの初めてです。この子戦いたがってる。」
カイ「戦いたがってるか・・・整備はなしだ、これを貰う」
工房「へっ!?正直あきてましたからいいですけど・・・高いですよ。」
カイ「確かに・・・だが、貰うぞ。」
金の入った袋をスタッフに押し付けるカイゼル
工房「おお!お買い上げありがとうございました!」

工房からの帰り道
ザナウ「だー、少しくらいまけてくれたっていいじゃん。」
栞「いくらなんでも半額以下は値切りの限度を超えてます。」
ザナウ「はぁ、厳しい世の中。」
栞「とりあえずお金稼ぎましょう。」
ザナウ「奏甲もないのにどうやって。」
栞「えーと。大道芸とか?」
ザナウ「栞が・・・。」
栞「なっ、やるのはもちろんザナウさんですよ。私は・・・その、桜やります。」
ザナウ「いかがわしいなぁ。それに芸なんてできないよ。」
栞「それも・・・そう・・・ですね・・・。」
倒れそうになる栞。抱きかかえるザナウ
ザナウ「どうした栞!」
栞「大丈夫です・・・よ・・・ちょっと疲れただけです。」
ザナウ「くっ、凄い熱だ。どうしたら。」
抱えて行こうにも自分もロクに食べていないので疲れて無理。

同じく帰り道
サレ「あっ!人が倒れてます!」
カイ「んっ?本当だ。どうしたんだ。」
サレ「さっきの人です!行ってみましょう。」
カイ「おい、待てって。」
道の脇に倒れこんでいる栞とおろおろしているザナウ。
ザナウ「すまない・・・栞。」
サレ「どうしたんですか?」
ザナウ「えっ?あっ、ああ、栞が熱で倒れたんだ。その、良かったら助けてくれないか。」
カイ「熱か、大変だな。サレナ、キャロルの家までどれくらいだ?」
サレ「すぐです。どうしますか?」
ザナウ「少ししか金ないけど。頼む。助けてくれないか?」
カイ「ああ、わかった。しかし、おまえも顔色悪いな。どうかしたのか。」
ザナウ「えっ俺か?この頃まともなメシ食ってないからなぁ。そのせいだろ。」
カイ「そうか。まぁいい、じゃあ女の方は俺がおぶってってやる。付いて来い。」
ザナウ「すまない。恩に着る。でも変なとこ触るなよ。」ジト目
カイ「なっ、余計な事言うと助けんぞ。」
サレ「カイゼル様・・・お顔が赤いですよ(怒)貸してください!私がおぶります!」
サレナ、カイゼルから栞をひったくりおぶる。
ザナウ「おい、もっと丁寧に頼むよ。ってか女の子で大丈夫なのか?」
狼狽するザナウ
カイ「心配ない、怒ってる時のサレナは強い。」
ザナウ「そうなのか?確かに怒ってる時の栞は強い。そういうことか。」納得。
栞をおぶりずんずん進んでいくサレナ。キッと振り向き。
サレ「カイゼル様!早く付いて来てください!」
ザナウ「うわぁ、苦労してんなあんたも。」
カイ「まぁな。」

続きます〜♪戦闘ものの方が良かったかな?

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