無題迷話

第零章 零話
現の世とは何処




 夜中に目が覚めた。
 数週間前から見ている、悪夢のせいだろう。内容はよく覚えていない。
 時計を見ると、午前3時。起きるにも寝るにも微妙すぎる。
 ・・・そうだ、哲学ゲームをしよう。あれなら指一本動かさなくても、寝たままでできるから。

 そうだな・・・。
 よし、今回の「種」は「現の世とは?」にしよう。これなら三時間くらい、すぐに終わるだろうし。

 現の世とは?と訊いたら普通の人はこう答えるだろう。「今自分が生きている、この世界。」
 けど俺は、そうは思えない。ここが本当に現の世なら、この無気力感は何なんだ?
 確かに自分が今まで一生懸命やった事ってのは、両手両足の指で事足りるくらい少ないさ。だからって、こんな無気力なワケがない。
 だったら、どんな世界なら無気力にならずに済む?
 やるべき事が、自分の望みと一致する世界?
 それなら、ここでもできる。自分から、そう働きかければいい。
 なら、自分が必要と直に肌で感じれる世界か?
 それだって、ここでなれる。
 戦う事が必要な世界?
 戦争のある国に行けば、戦いたくなんかないだろう。
 なら、どんな国だ?
 ・・・理想、と言うのはここに無いからこそそう言えるんじゃないか?無い限りは、考える事すらできない。
 つまりは、今のままでは知識不足だ。
 けど、今までの答えは全て、一般常識を暗唱しただけじゃないか。
 本当は、どんな世界がいいんだ?
 ・・・・・・・・・。
 よく、わからない。
 だからこそ、この世界をもっと知るためにも、強くなりたい。
 この世界をもっと知るためにも、他の世界に行きたい。
 ・・・・・・・・・・・・・・・。
 ・・・・・・・・・・・・・・・。
 ・・・・・・・・・・・・・・・。


 ふと、時計を見ると、もう六時になっていた。階下から、家族が呼ぶ声が聞こえる。
 休日だと言うのに・・・。
 まぁとにかく、服に着替えて、下りて行くとしよう。

あとがき

 どーも、琉都と言う作家です。
 今回は、なんと、自分と同じ名前のキャラを主人公にしてしまいました。
 前作のように、簡単に終わらせたくないですからね。(ちなみに、ROLでもこのキャラで出没しているかと思います。)

 えー、何だかよくわからないキャラですな、コイツ(笑)
 哲学する事もあり、それでいて何も考えていない・・・。

 それより一番の問題は、第零章壱話にどう繋げるかだなぁ・・・(ヲイ)

 それでは次回作をお楽しみに。