エピソード 2.02 S『英雄達の狂想曲・第二』

簡単に人物解説

新見 忍:英雄、14歳。搭乗奏甲、シャルラッハロートV。いろいろあってアーカイアへ、多少多重人格気味。
アーデルネイド・カルクライン:17歳、通称アール、忍と行動を共にする歌姫、少し意地が悪い
バッドラック・ザ・エンフォーサー:通称バッド、英雄、34歳、食う寝る遊ぶの豪快な性格
シャストア・シィギュン:24歳歌姫、バッドラックと行動を共にする歌姫、控えめだがやるときはやる

バージル・ラドネスク:38歳、忍の隊の小隊長

D・A:(デッド・アングル)現世騎士団?の危険人物

簡単あらすじ
白銀の暁に参加した忍、野営中に現世騎士団の襲撃を受ける

小隊長バージルの助けで、なんとか自分の奏甲に乗りこむ忍。
忍  「アール、奏甲、戦闘機動」『交感』によりアールに指示をだす。
アール(わかっている、頼むぞ)即座に返事が返ってくる。
途端に奏甲の動きが軽快になる。

周囲を確認する、バージルまだ敵の新型奏甲と以前戦闘を続けていた。
忍   「バージルさん」自分の奏甲を戦闘に割りこませる。
バージル「すまないな、坊主、気を付けろこいつは手強いぞ」
忍   「わかりました、とにかくバージルさんは他の人の救援を」
バージル「しかし、いかにお前でも・・」
忍   「大丈夫です、とにかく他の隊員をお願いします。小隊長」
バージル「・・うむ、わかった。死ぬなよ」そう言ってバージルのプルプァ・ケーファは転進する。

D・A 「随分、余裕じゃないか」敵奏甲から音声が響く
忍   「!?」
D・A 「聞かせろ、お前の名は?」
忍   「・・何を、言っている」今までに無い事態に一瞬動きが止まる。
D・A 「名前を聞かせろと言っているんだ!」突然、ナイフを構え突っ込む。
忍   「こいつ、早い」あわてて剣で受け止める。
D・A 「やるじゃないか、おまえさっきそこにいたガキだな」鍔迫り合いの中、更に問いかけてくる。
忍   「だったら、何だって言うんだ」奏甲の重量を載せて、一気に押し返す。
新型は間合いを離し、素早く体制を立て直す。

D・A 「いい目だった、その目は俺と同じ・・」奏甲の腰を落とす。
D・A 「人殺しの目だ!!」先程とは比べ物にならないスピードの撃ちこみ。
忍は支えきれず、もつれ合いながら転倒する。

アール (おい、忍どうした)伝わってくる衝撃にアールが慌てる。
D・A 「答えろ、何人殺った?」奏甲同士、マウントポジションで新型が組みつく。
忍   「人殺しをした、覚えは無い」ギリギリで新型のナイフを押さえこむ。
D・A 「嘘だ、俺にはわかる。俺とお前は同じだ」ナイフが忍の奏甲の喉をかする。
忍   「つっ、知らないって言ってるだろう」新型の腕を取り、流れに任せて頭部方向に投げる。
受身を取れず転がる新型。

忍   「僕は、ここに来て人を殺したことなんて無い」立ち直り、新型に向き直る。
D・A 「じゃあ、あっちではどうなんだい?」ゆらりと不気味に立ち上がる。
忍   「・・!?、そんなこと、おまえの知ったことか」
アール (忍、奴の言うことに惑わされるな!)
D・A 「隠すなよ。隠したって無駄だぜ、お前のその目は『死』を知っている、手はその感触を、耳はその声を、鼻はその臭いを忘れたのか?
     思い出せ。さあ、さあ!」
詰め寄りながら、静かに呟く。
忍   「・・・っく」新型が進むのと同じだけ、後ずさりする。
アール (どうしたんだ忍、チャンスだ反撃しろ)
D・A 「どうした、こっちに来い、何でそんなところに居るんだ?そこはお前の居場所じゃない、さあ、行こうじゃないか一緒に・・」
奏甲の両手を広げて、更に詰め寄る。
忍   「・・来るな、来るなぁ!」忍の叫びと同時に新型の左肩が爆発する。

バッド 「忍、無事か」野営の森の端から、ライフルを構えたシャルラッハロートTが姿を現わした。
D・A 「くっ、邪魔をするなぁ」シャルTに向き直り、右手からノイズを放つ。
バッド 「それくらいはぁ」ひるまずライフルを撃つ。爆音、新型の右手に被弾する。
D・A 「ちぃ、システムに損傷か」胴からグレネードを乱射。辺りにすさまじい爆音が響く。
バッド 「野郎、無茶苦茶しやがる」防御体制をとり衝撃が収まるのを待つ。
忍   「えっ、・・うわ」忍の奏甲は、まともに衝撃を受けて吹き飛ぶ。
バッド 「シノブー」忍の奏甲が野営地を外れ、崖の下に転がる。

D・A 「次は迎え来る、待っていろ」止まぬ煙の中でそう言い残し、新型は去って行った。

アール (そんな、忍、おい、忍)呼びかけに反応は無い。
バッド 「とにかく捜すぞ、アール、歌術だ。できるな」
アール 「・・英雄探知か、そうだな、よし」ほどなく歌術が紡がれる。
バッド 「・・どうだ、おい、反応は?」
アール 「だめだ、わからない」 
バッド 「仕方がない、降りるぞ。シィギュン、崖を降りるまでは戦闘起動だ、二の舞はごめんだからな、もう少しふんばってくれ。
     アール、お前は軍の方から応援を頼め」
アール 「わかった、すまないが頼む」
シィギュン(私は大丈夫です、それより早く忍様を・・)
バッド 「わかっている、あいつめ無事でいろよ」
普段は陽気なバッドだが、さすがに焦りの色が見えていた。

エピソード 2.02 S END

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