IF ”The Last episode ”『権謀の宮』


白銀の暁はノイン・パス、リーズ・パスを越え

部隊を二軍に分けたまま、迫りつつある決戦の準備を進めていた。

「・・面白い話だったよ、ヨルン」

夜、リーズ・パス部隊の駐屯地、

小規模の街の隅の屋敷を間借りしたそれの中で少年が月を見上げていた。

「どうなさいます?白銀の暁のためを考えれば、見過ごすべきではありませんよね」

少年の傍らに佇む女性は言葉の内容とは裏腹に口元を緩め笑っている。

「ジェイド・カンクネンとアイン・フリューゲルね・・
 僕の出る幕じゃないでしょ、どちらも査問委員会にかけられるんだし」

「はい、ジェイドにはリーズ・パスの指揮官との共謀、アイン・フリューゲルには
 一部の隊員による作戦中の重要人物との逃亡。こちらはいぜん行方不明です」

「共謀ねえ・・本陣が来てテコ入れしたのはいいけど、これで急進派の人間は全ていなくなってわけだ。
 白銀の暁内部も少しは風通しがよくなるかなぁ・・行方不明の方は・・駆け落ちかなぁ」

振り向いて女性の反応を確かめる。

「そういった思いきりを私も見てみたいものです」 

「あ、そう・・しかし、この頃じゃ現世騎士団が怪しげなウィルスを巻いていて
 無所属の英雄達はそれの対応にかかりっきりって言うしなんか物騒だね、最近」

「誤魔化さないでください、その流れの後押しをしたのもジェイドではないかという
 憶測もあります。幸い、被害は小規模に収まっていますが・・」

「・・ふうん、お互いが干渉しないようにしているのかもしれないな・・」

「どういうことです?」

その問いには答えず、視線を外に戻し月を眺める。

「ヨルン、髪型変えた?」

「はい。この件、私達に処理がすることになったので・・」

「え、嘘!?」

出窓から落ちそうになり慌ててバランスをとる。

「っと危ないって・・誰がそんなことを・・まさかツ・・」

「いいえ、私からお願いしました。『決戦が近い、外部因子は消しておくべき』
 主様からの伝言です」

「ははは、そりゃそうだけどさ急ぎ過ぎてない?まだポザネオには・・」

「・・先日、斥候の部隊からの報告がありました。黄金の歌姫様が・・・お目覚めになったそうです。
 それに呼応してシュピルドーゼが評議会軍ではなく、黄金の歌姫様直属で動くと
 正式な発表は後になりますが・・」
 
ピリッ辺りの空気が張り詰めたようだった。

「・・あ、そう」

「今、『面倒だなぁ』と思いましたね?」

「・・・・いいや、またヨルンとお出かけできると思うと嬉しくって嬉しくって」

少年は再び月を眺めた。

「嬉しすぎて涙が出ちゃうね。ほんと・・」




      ※      ※      ※



「以上が私の持っている、ジェイド指揮官の不正の証拠です」

目の前の男は冷静な口調で淡々と語った。

「ふむ、フィメル・メーヒェン建造費用の横流しか、
 ジェイド君はこの件について説明してもらおう」

中心に座るデブの指揮官がこちらを見る。
応えるように自分の隣の男がタイミングよく立ちあがる。

査問委員会は既に2時間が経過していた。

あまり広くない屋敷の一室、タバコの煙が充満して白くくすんでいる。

テーブルにはジェイドの不正の証拠がかなりの数並べられている。

よく調べたもんだ、小隊長ごときがよくやる。

「ええ。今、ロムロ君の言った事に間違いはありません」

とんだ茶番だ、俺は内心うんざりしながらジェイドの狸芝居を聞く。

下仕官では手に入らない情報まであるが、そこを追求しないあたり余裕なんだろうな。

「一連の容疑を認めましょう・・無論、先ほどの共謀の件もです、
 使途不明金についてはおって報告しましょう」

「ジェイド指揮官、何を考えているのです?」

ロムロという名の若い隊長は訝しげな顔を隠さず問いただす。
まあ、無理も無いか。あからさまに不自然すぎる。

「ロムロ君、私は私の罪を全て認めると言っているのだが・・」

「今までこそこそとやっていたわりに、手の平を返した用なその態度・・
 私は信用できません」

それもそうだよな、そろそろあいの手を入れるか・・。

「それだけ君がジェイドを追い詰めたという事だろう、
 それに今、白銀の暁には時間が無い。違うかなロムロさん」

「!?・・時間がないのは確かですが・・しかし、アンリさん」

「気安く呼ぶなよ、君の隊の不始末で俺のパメラが行方不明なんだ。
 それを忘れたわけじゃぁないよな?」

そうだ、こいつらが腑抜けのせいでパメラは・・。

「いえ・・申し訳ありません・・」

「まあまあ、いいではないかジェイド君は自分の非を認めたわけだし・・」

デブ指揮官は汗をふきながらお互いの顔色を眺めている。

「参謀次官!だからといって罪を不問にするというのはどういう事かと、
 先ほどから再三理由を求めているのですが」

「むう・・仕方がないね・・彼にはやってもらはなくてはいけない事があるんだよ、
 これはここだけの話しにくれよ・・」

「あなた達は何もわかっていない、
 たとえ今、あなた方の思惑どおりでもいつかは・・足元をすくわれます」

「その前に戦争は終わる、終戦を迎えた所をわざわざ新たに世界の敵になろうとするほど愚かな人間はいないよ」

自分自身を愚かと思っている人間もいないけどね・・。

さらにデブ指揮官は、滝汗を掻きながら重い口を開く。

そして、ジェイドの思惑どおりに事が運んでいった。



      ※      ※      ※
 


「安心しなさいアンリ、君の歌姫はきっと無事だ」

「俺にそういう気休めは無用だ」

「ははは、手厳しいな」

査問委員会が終了し、ジェイドのあてがわれた屋敷の廊下を並んで歩く。

「それよりも先ほどの件、いいのか?知らなくてもいい話しだろうに」

「コード『ラストエピソード』、知った所で彼には止められないだろう」

「しかし、その作戦もあんたの目的のついででしかない。
 敗戦時のためのスケープゴート・・心配性の穏健派が飛びつきそうなネタだ」

「そうでもしないといつまでも重い腰を上げないだろう、
 石橋を叩きすぎて壊しかねない人種だが、一度動き出せば彼等は賢明だ、決戦をうまく戦ってくれるだろう」

「だといいけどな・・だが、はやく終わってしまっても意味が無いのだろう?」

中庭に出る、日は既に沈みかけている。お互いの表情はわからない。

「だからこそ、穏健派なのだ。こちらの動きに気づいて大胆に動かれても困る」

「そこまで隙なく進めておきながら、あのロムロとかいう奴には甘いんだな、
 あの調子だと今夜しかけてくるぞ」

「アンリ君、これはゲームなのだ。彼らが私に追い付くか、私が逃げ切るのか。
 ゲームは真剣であってなにより遊びがなくてはいけない」

「一度あんたに牙を向いた俺を置くのもそれが理由か?
 まあいい、ロムロとかいう奴が止められなくてもパメラが戻ったら
 俺があんたを止めてやるよ、あんたの所の離れるのはどちらかが死ぬときだ」

「・・楽しみにしておきましょう」



      ※      ※      ※



「歌姫大戦の亡霊?」

アール君の視線は相変わらず冷たい。

「ええ、彼が私達を含め各種特選隊を指揮していたのは、歌姫大戦の亡霊の発現を確認するためです」

査問委員会であった事を報告する。
正直疲れていたが、忍君が居なくなってからのアール君はどこか鬼気迫るものがる。

「簡単に説明します。ジェイドはかねてから歌姫大戦の亡霊について調べていたようです、
 正気を失う者、多重人格者、危険思想者等々が対象でした」

「はじめから対象を限定していたのか、
 どうせ『歌姫大戦の亡霊』にかこつけてくだらないでっち上げの準備でもしていたんだろう」

「私もそう思いました。研究対象に『歌姫大戦の亡霊』という名をつけて、
 パトロンにわかりやすく説明していたのでしょう」

「しかし危険思想か・・私の師匠もそれで冤罪にされたな・・」

「話を戻します。一部のパトロン・・この場合白銀の暁の上層部と思われますが、
 『歌姫大戦の亡霊』という言葉を逆に利用しよと考えたのです。
 憑かれている対象は白銀の歌姫です」

「・・クーデターでもしようとしているのか?」

「逆ですよ、ヴァッサマイン攻防戦時の急進派ならいざしらず、
 今の穏健派主流の体制ではそんなことは考えません。
 もし、この戦いに負けたときは『白銀の歌姫は旧大戦の亡霊に操られ今回の叛乱を起こした』と、 
 そうすることによって最悪の事態での責任を少しでも和らげようと考えています」

「責を旧大戦の歴史に負わせるのか・・しかしそれでは証拠能力に疑問が残る、
 実例が無いことには・・・・いや、そうか、そういうことか」

「ええ、我々がその実例なんですよ」

沈黙、無理も無いです。私だってはじめて聞かされて言葉を失いましたから。

「宿縁を失った者の末路を全て、歌姫大戦の亡霊の仕業にするつもりか!
 ふざけるな、私はそんなくだらないスケープゴートになってやるつもりはない」

「私だってそうです。しかし、事は着実にジェイドの思惑どおりに動いています。
 私が出した不正の証拠はジェイドの次の作戦行動の重要性のためにすべて揉み消されました」

「何をする気だ奴は・・」

「亡霊の叛乱をでっち上げるために、全ての特選隊を一箇所に集め抹殺するそうです、
 上層部は内部では白銀の暁に対する一部の兵士の造反として処理し
 敗戦時には各国に先ほどの理由を付け我々に全ての罪をかぶせる気でいます」

「ロムロ、そこまで聞かされて引き下ってきたのか?」

「まさか、戦力外通知を受けて本国警備に飛ばされる所を
 参謀次官に掛け合って独立小隊とする辞令を強引にいただいてきました。 
 もとより権限を与えたところで何もできないとたかをくくっているのでしょうが、 
 『貴殿らが世界の危機と判断したら勝手にうごけ』だそうです」 


「・・・・・・・どうするのだ、お前は」

「決まっています、辞令はすでに下っているのです。
 今夜にでもあの男を止めに行きます」

「ジェイドもそれを読んでいるのではないのか?」

「でしょうね。それでも今、彼を止められるのは私達しかいません」

「わかった・・忍も、同じ事を言うだろうからな」


「ロムロ・・さん?」

かぼそい声に振り向くと、ランシアがドアを半開きにしてこちらを見ていた。

「ランシア、どうしたのです。もう眠りなさい」

なるべく優しく声をかける、もうこの子を巻き込むわけにはいかない。

「えっと・・あの、はい」

「言ったでしょう、君は記憶を無くした・・いや、戻ったと言うべきかな。
 宿縁を無くした悲しみはすぐに癒えないでしょうが、
 アール君のはからいで、カルクライン家の養女になる事にもなったんだ、
 何も心配することはありませんよ」

ランシアの眼は私を見ているが、特選隊の時のような明るい雰囲気は一切無い。
様々なことがショックだったのだろう。
彼女の頭の中は彼女が宿縁が失った直後に戻っていた。

今回の騒ぎで一番割を食い、そして一番幸せなのはある意味この少女かもしれない。

「私はロムロさん達と一緒に行きます・・行かせてください」

「馬鹿な事を言ってはいけませんよ、私はもう何時死んでもおかしくないのですから、
 一緒にいては危険です」

特選隊に来ると言ったとき、それ以前の初めて会った時と同じ眼だ。

「怖いんです、知らない人達ばかりの所に行くことが・・
 だから、ロムロさん達と一緒に・・」

「私はあなたの宿縁でもなんでもないのですよ」

「それは・・わかります。ロムロさんの私を見る眼は・・その・・宿縁というより・・ 
 あの・・親のような・・眼をしていますから」

まいった、たいした観察眼だ。今までの自分の接し方はどちらかと言えば娘を見る視点だった。
もちろん現世には娘などいなかったが・・。

「それにロムロさんも宿縁を亡くされているはずです。なのにそんなにがんばっていて、
 きっと・・あの・・私よりもつ、辛いのではないのかなと・・」

「そうですね、私も宿縁を亡くしました。辛くないといえば嘘になります。
 しかし私は酷い男でしてね、一つのことにしか眼を向けられないのですよ。
 ジェイドを追っているときはそういった事も忘れていられる。
 いや、忘れるために一生懸命なのかもしれません。私はそんな白状な男ですよ」

「そんな!そんな事ないです、そんな人が私を娘のように見ることなんて出来ません」

「ロムロ、お前の負けだな」

「アール君、ふざけている場合ではありません」

「そうか?お前はもう少し器用な男だと思っていたが」

どうにも旗色が悪い、確かに今までは戦力として彼女を連れてきましたが・・。

「宿縁でなくてもいいんです。私のためでなくてもいい。ただ、優しく見ていてくれる人が・・欲しい」

それが薄っぺらい良心とわかっていて尚すがらなくては生きていけない、
それだけ今の彼女がボロボロだということか。

「わかりました、私にもそれぐらいの余裕はあります。
 しかし、私のそれは偽善でしかありません。ランシア、あなたはそんな優しさでもいいのですか?」

「私はロムロさんのことは全然わかりません。
 でも、私の眼に映るロムロさんは本当だと思うから・・」

そうか、一緒にいて私自身もどこか救われていたのかもしれないな、
それが自分の欺瞞や建前であっても、本当に本当のことなど自分にだってわからない。それならいっそ・・。

「ふう、あなたに根負けしたのはこれで3回目ですね・・ランシア。たいしたものです」

「ハイ」

そうやって笑うランシアを眺めるのも悪くない、
お互いが、勝手にそれぞれを利用する。そこには真の理解遠く甘い幻想はない。

ただ擦り切れるような生き方をしてきた自分にはこれぐらいがちょうどいいのかもしれない。

今必要なのは、自分のためにそして相手のためになっていると思えること、
どちらもリスクを背負っていると思えば意外と支えあいやすいものだ。
健全、潔白であろうとするよりは楽だ、それがお互いの一方通行であっても・・。




      ※      ※      ※



深夜、街を出るジェイドの馬車を待ち伏せする。

「しかし、デッド君もここまで付き合ってくれるとは思いませんでしたね・・」

「ふん、あれにも思うところがあるのだろう、多少屈折してはいるが」

アール君がつまらなそうに呟く、戻ってくるときに何かあったのだろうが詮索をしている場合ではない。

「来ましたよ、では手筈どおりにお願いします」

「まさか、またアレのために歌うことになるとはな・・」

 
「ランシア、奏甲起動。暗いので周囲に注意してください」

「ハイ」

視界が高くなる、相変わらず奏甲の手配に難があったが今回は別だ。

ブリッツ・リミット。

アール君が管理書面を操作してまわしてくれた奏甲だ。もちろん、リミッター解除の機能も実装してある。

外装は黒く塗装してあるが他に違いはない。

個人的には本意ではないが練り好みできる状況ではない。

周囲を再確認する、予想通り馬車は立ち往生をしている。

「ジェイド、あなたを見過ごすわけにはいきません」

目の前の馬車から見知った男が降りてきた。

「君も勤勉な男だなロムロ君」

「あなたには負けますがね・・」

こんな状況でも顔色一つ変えない、まったく底が知れない男だ。

「やれやれ、私をあまり困らせないでくれ」

「そうだぜ優男、おまえはもう用済みなんだよ」

脇から一騎の奏甲が現れる。

「その声は・・アンリさん!?」

夜の闇に赤が映える、カルミィーンロートだ。

「査問委員会のときもそうでしたが・・なぜ、あなたが」

「ジェイドを止めるのはお前じゃない、この俺だ」

ランスを構え赤馬が突進を開始する。

「お前はハルフェアで湯治でもしてやがれ!」

「くっ・・」

剣で受け止めるも吹き飛ばされる。

「どうした、特選隊の隊長さんよ」

さすがに評議会軍の元エース・・強いですね。

やっと起き上がった所を赤馬が前足で蹴り上げる。

「ロムロさまぁ!」

「大丈夫です・・デッド君今のうちに・・」

「口汚い男だ、貴様こそヴァッサァマインの永久凍土で眠っていろ」

皮肉とともにデッド君のブリッツ・リミットがカウンターを仕掛ける。

「ちぃ・・もう一騎でてきたか・・ジェイドなんとかしろ!」

「ふう・・奏甲に乗るのはあまり好きではないのですがね・・」

「んなこと言ってる場合かぁ!」

「わかりました・・ロムロ君、使途不明金の一部をお見せしよう」

一瞬にしてあたりが爆風に飲まれる。

「ランシア、状況は?」

「この爆風は空から急速に落下した物によるものです」

「デッド君、距離をおいて、何かいます!」

「言われなくても・・しかし」

そう、感覚でわかる。危険だ、とてつもなく危険なものが・・。

「最後まで秘密にしておくつもりだったが紹介しよう、
 私の奏甲、アウフヘーベンと・・」

煙が晴れ、黒い大型甲冑のような奏甲が姿を現す。

「お初に目にかける私の宿縁の歌姫の・・」

黒い奏甲の手のひらに女性が立っていた。

「シャストア・シィギュンだ」

長い栗色の髪の女性はどこかで見たことのある容姿だった。

「ジェイド、あまり派手な事はしないとあれほど言ったのに・・」

「すいませんねシャストア。成り行きでこうなってしまいました」

「馬鹿な、何故そこにいる!シィギュンはバットラックの・・」

アール君が驚いている滅多にないことだ。

「おや?あの男を知っているのですか・・あの男についているのはきっと妹のシャルシェラさんでしょう」

「では貴様・・バッドラックの追っている」

「これももう少し秘密にしておくつもりだったんですがね・・そうです、ポザネオ島であの男の歌姫と
 シャルシェラさんの英雄を見殺しにしたのは私です」

詳しいことはわかりませんが、私の知らないところで悪行を重ねていたらしいですね。

「さて・・どうしますロムロ君、役者は多少足りませんがここで決着をつけますか?」

「・・・・全騎・・撤退です」

「ロムロ!」

「ロムロさま!」

「残念ですが、今の私たちでは勝てない・・」

くやしいですが事実です。頭数が対等でも未知の部分が多すぎる。

「さすが名指揮官、見事な采配です」

ジェイドはそう言うとアウフヘーベンに乗り込む。

「君の賢明さに敬意を表して・・私はここより南、インゼクテン・バルトで待っていますよ、
 まあ、来る気があればですがね・・」

「こなくてもいいぜ、手間が増えるだけだ」

その言葉を残しジェイド達の2騎の奏甲はその場を去っていった。

「アール君・・さっきの会話は・・」

「・・・ああ、あとで説明する・・」

「どうするんですか、ロムロ様」

「もちろん、彼を倒します。アール君、バッドラックさんに連絡をつけてください。
 それと本格的に忍君達をさがします。今は力が必要なようです・・」



〜続く〜



話の落としどころを探すこの頃ですが、

今回はジェイドの悪巧みと彼の奏甲と歌姫をご紹介って感じです。

アウフヘーベンは独語で「捨てる」と「拾う」という正反対の意味がある言葉です。

視点を変えれば同じ事でもあるのですが

(「拾う」というのは、拾うことで余裕や余分な事を「捨てる」ことでもあるし、

 「捨てる」という行為は逆にそういった余裕や状況を「拾う」と言えなくもない)

屁理屈馬鹿と言われそう・・

(漢字も『拾』と『捨』では『+』があるかないかだけ、捨てる方が字画が多いのは捨てる事が面倒だからか?)

独語も漢字も深いな・・と、勝手に思い込む。

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