奏甲、歌術設定 奏甲設定 シャッテンファルベ 鳴鈴(なりすず) うぐいす庵がレグニスの要請をうけて作成した、シャッテンファルベの改造奏甲。 一部の装甲や各関節、足回りの強化など、接近戦を得意とするレグニス向けの改造が施されている。 これによりレグニスが本気で操縦してもその力についてくることができる。 さらに機体の各部に隠しナイフを内蔵しており、刃として振るう事はもちろん、 取り外して通常の武器として使用することもできる。 重量の関係上、機動力を保つため操作性がピーキーで、クセが強いのが少々難点である。 武装:大型ナイフ×2 多目的ハンドガン 炸薬付き投擲用ダガー×4 内蔵ナイフ×8(両肘、両膝、両手首、両足の裏) ワイヤー シャッテンファルベ 響鈴(ひびきすず) レグニスたちが鳴鈴を受領した後、ハン親方が思いついた鳴鈴の改修部分を実際に形にしたもの。 関節部などが改良されている程度であり、性能はほとんど鳴鈴と変わりなし。 多少機動性が上がって、装甲形状などが変更されているぐらいである。 武装面にいたっては、完全に鳴鈴と同じである。 シャッテンファルベ 鈴雫(すずしずく) ハン親方がうぐいす庵の全力をもって作り上げた、レグニス用の改造装甲。 響鈴をベースにして改造されているので、基本的なところは同じ。 装甲、骨格の強度を大幅に強化。さらには新型の小型高性能化されたNRSを搭載と、 主にシャッテンの弱点である防御力を強化する改造が施されている。 また、両腕にはパイルバンカーを応用した拳打加速装置が組み込まれている。 これは炸薬を使って、拳や掌底を文字通り爆発的に加速し、破壊力を増す格闘補佐装置である。 しかし強度維持と安全性の関係上、専用の炸薬は両腕に一発ずつであり、戦闘中の補充は不可能。 なお、この改造のため手首にあった内蔵ナイフは取り除かれている。 最大の特徴は覚醒モードの搭載で、一回の使用は最大で三分間機体をブーストすることができる。 その際の出力は、炉とは別に機体各所設置されている幻糸コンデンサに溜めておいたエネルギーを使用している。 このコンデンサは充填に戦闘機動で五分、隠密モードの急速充填で一分を要する。 ちなみに覚醒モードは整備なしで合計三十分までしか使用できない。 武装:対奏甲コンバットナイフ×2 カスタムハンドガン 炸薬付き投擲用ダガー×4 内蔵ナイフ×6(両肘、両膝、両足の裏) 多目的ワイヤー 忍び布 煙幕弾 閃光照明弾 メンシュハイト・ノイ 不知火(しらぬい) 現世騎士団のメンシュハイトの強化改造計画、通称「火型」から産まれた機体。 機体各所に現世技術によって作られたブースターが組み込まれており、機体の動きを大幅に加速している。 ただしその加速度は常人にはかなり厳しいものとなっている。 もともと低出力の炉の大部分をブースターに回しているため、パワーそのものは少し低めではあるが、 機体全体のバランスは高次元で安定しているため、高い基本性能を誇る。 しかし裏を返せば出力に余裕が無く、武装が制限されたり緊急時の余剰出力に不安があったりと バランスの崩れに脆い部分がある。 基本的にブレッグの専用機であるが、ブースター総数を減らし、 出力と操作性に余裕を持たせた量産型も一部で出回っているらしい。 なお、武装はブレッグ機であるオリジナルのもの。 武装:奏甲用チェーンソー ガトリングガン 閃光照明弾 メンシュハイト・ノイ 鬼焔(おにほむら) 元は現世騎士団のメンシュハイトの発展系新型機作成計画、通称「焔型」にて作成された失敗作。 それにブレッグ発案の、狂気ともいえる改造を加えて完成した機体。 装甲板として、大型の奇声蟲の外殻を使用、さらにブースター総数は不知火の二倍。 さらに幻糸炉はメンシュハイト用の低出力のものではなく、通常の奏甲のものを使用している。 これにより、歌姫なしで稼動できるというメンシュハイトの特性は失われている。 まさに奇跡としか言いようの無いバランスで成り立っている奏甲であり、量産化は事実上不可能。 そしてそのバランスそのものも激悪であり、歌術運用や抵抗はほとんど無いが、稼働時間と奇声抵抗は恐ろしく高い。 だがその分、通常の奏甲では有り得ないほどの基本性能を有している。 それに合わせて操縦は不知火に輪をかけて厳しいものとなっており、ブレッグ以外の者には全く扱えない。 武装:奏甲用チェーンソー ガトリングガン 閃光照明弾 歌術弓 籠の鳥(かごのとり) うぐいす庵で開発された、幻糸飛び道具。 開発が困難とされる幻糸飛び道具を、銃から弓という一歩引いた形にする事で可能にしたもの。 その分、扱いにそれなりの腕前を必要とする。 弦の部分には直接幻糸を織り上げたものを使用し、その部分を通して大気中の幻糸を吸収、 さらに全体に刻まれた歌術式の文様を使って矢へとエネルギーを送り込む。 専用の矢は種類がいくつかあり、それぞれ特性や充填時間か異なっている。 青の矢 無頼矢(ぶらいや) 威力:中 充填時間:短 一番基本的な矢であり、幻糸レーザーとほぼ同じ光弾となって飛翔する。 黄の矢 地雷矢(じらいや) 威力:小 充填時間:中 打ち出した瞬間分裂し、散弾となって散らばる近接戦向きの矢。 欠片の威力は低いが、まとめて当たると破壊力が上がる。 赤の矢 須齢矢(すれいや) 威力:特大 充填時間:長 破壊力と速度のみを追求した一撃必殺の矢。 その威力は大型奏甲すら易々と打ち抜くほど。 歌術設定 精霊賛歌 使用者:限定なし 対奏甲戦で威力を発揮する幻糸系武器。増えつつあるそれらに対抗するために作られた歌術。 機体表面を幻糸の薄幕で蔽い、幻糸系武器の威力を中和、減衰させる。 特に飛び道具系に相性がよく、生半可な攻撃は完全に捻じ曲げられてしまうほど。 ただし敵の攻撃が強すぎる場合、攻撃を中和しきれない事がある。 物理的な攻撃に意味は無く、幻糸系接近武器(アークソード等)などは斬撃の威力は減衰できるが、 攻撃そのものが持つ物理衝撃はそのまま貫通してしまう。 鬼神賛歌 使用者:エルミア 元自由民であり、高位の歌姫であったエルミアがブレッグの補佐に生み出した、精霊賛歌の編曲版。 一定範囲の空間に、無数の幻糸製ブロックを作り出す歌術。 ブレッグはそれを足場にして高機動の空中戦を行う。 鬼焔は機体そのものに幻糸を重ねるのが不可能なので、通常の歌術はほぼ使えない。 そこをクリアするために、エルミアは歌術の焦点を幻糸炉とそれを中心とした一定の範囲へと絞る事で可能とした。 なおブロックそのものの耐久力はあまり無く、壁として使用することはできない。 陽炎の囁くラメント 使用者:ブラーマ レグニスのサポートのため、ブラーマがいろんな文献を漁って組み立てた歌術。 機体の幻糸と大気中の幻糸の両方に働きかけ、空気中に機体の虚像を「焼付け」る歌術である。 これにより分身、残像現象を引き起こす事ができる。 作り出した虚像は術者の意思である程度動かす事も可能。 欠点として、この歌術で生まれた虚像は奏甲の目を通してみたときは、実物と見間違うほどはっきりとしているが、 肉眼で見るとはっきりと偽者とわかるほどぼやけて見えてしまう。 これは奏甲戦を意識して歌術が組まれているためである。 ミスティ・ラブ・ソング 使用者:ブラーマ レグニスのサポートのため、ブラーマがいろんな文献を漁って組み立てた歌術 機体中枢に働きかけ、英雄の動きや力の伝達の際に生じるさまざまなロスを限りなく減らす歌術。 また、中枢に働きかけるため、多少ではあるが機体の性能を向上させる。 特筆すべきはその効果時間の長さであり、かなりの間、強化状態を保つ事ができる。 なお、歌術として先に完成させたため、後から術に合わせて歌詞を組みなおしたのだが、 なぜか英雄への秘めた愛を切なく囁く歌となってしまったため、人前で歌うととても恥ずかしい。