由宇羅の家計簿日記 その11


昨日の仕事は本当にいい仕事でしたねぇ…。
なんて余韻に浸りながらも、今日も今日とて仕事探しです。

でも、いい仕事ってなかなかない物なんですよね…。
下手すると、絶対に損失の方が多くなりそうな仕事までありますし。

そんな雑多な仕事の山から、今日はそこそこの仕事を見つけました。
奇声蟲退治なのですが、なんと数は1匹だけ。
ただそのサイズが問題で、なんとリーゼ級のサイズがある超大型奇声蟲だという話です。

しかしうちには122mmランチャーがありますし、遠くから撃てば終わりですから早速依頼を受けました。
そして貰った情報を元にその奇声蟲を探したのですが…今日は見つかりませんでした。
なんか長期戦になりそうな予感です…。


本日の出納帳

蟲退治 前金           +  200,000
―――――――――――――――――――――――――――――――
今日の総出費           ±        0
今日の総収入           +  200,000
純利益              +  200,000

由宇羅の家計簿日記 その12


今日も昨日に引き続き、山に谷に森に川に…と巨大奇声蟲を探索しています。
そんなに大きい蟲ならすぐに見つかると思ったんですが、探す範囲が少々広すぎたようです。

依頼を受ける時にそこまで確認しておくべきでした。
非常に悔やまれますね。

そんなこんなで夜が明けてから日が暮れるまで一日中探し回ったのですが、とうとう見つかりませんでした。
実はこの依頼の期限は2日後なのですが、それまでに見つかるでしょうか?
違約金払うのは絶対に嫌です…。


本日の出納帳

依頼完了してないので無し

由宇羅の家計簿日記 その13


困りました…巨大奇声蟲が全然見つかりません。
なにせ幻糸の乱れた跡も無く、姿も見つからないのですから途方に暮れてしまいます。

このままでは違約金を払う事に…!
どうしましょう!前金はもう蟲退治の下準備で使い切ってしまいましたよ!!
このままでは貯金を切り崩さないといけません!!

あ、明日は死に物狂いで巨大奇声蟲を探し出してみせます…!!!


本日の出納帳

依頼完了してないので無し

由宇羅の家計簿日記 その14


とうとう依頼期日の最終日です…。

しかし遠慮なく歌術を駆使しての探索も、奏甲のセンサーアイにも引っかかりません。
そして夕方になり諦めかけたその時…いきなり現れたんです。

足元から。

本当に驚きましたよ…いきなり地面が揺れたと思ったら、足元から出てきたんですから。
いきなりローザは押しつぶされて中破し、リーゼも取っ組み合いになってしまい大損害です。
なんとか最後にはローゼがパワーで押し切って崖から落とし、岩を何個も投げつけて倒せたんですけど…。
結局あまりに被害が多すぎて赤字です。

今回のような強敵のいる依頼は二度としないようにしようと思います。
あぁ、私のお金が…。


本日の出納帳

ローザ・リッター修理及び維持費  −  280,000
リーゼ・リミット修理及び維持費  −1,630,000

蟲退治報酬            +1,6000,000
―――――――――――――――――――――――――――――――
今日の総出費           −1,910,000
今日の総収入           +1,600,000
純損失              −  310,000

由宇羅の家計簿日記 その15


お金がありません。

それもこれも、昨日の巨大奇声蟲のせいです。
蟲なら蟲らしく地上を這っていればいいのに、まさか地面にもぐりこんでるなんて…。

しかも奏甲の修理も終わってませんし、本当に困りました。
仕方ないので、昨日蟲に潰された時の傷を癒す事にします。
はぁ、もう貴族より強い蟲は相手にしません。


本日の出納帳

仕事出来なかったのでなし

由宇羅の家計簿日記 その16


奏甲の整備が終わったのでまた仕事を再開しようかとも思いましたが、
そろそろスパイスも売らないといけないので次の街へ移動する事にしました。
だいたい次の次くらいの街で、丁度消費地になるからそこで売る事にしましょう。

ちなみに何の支障もなく移動出来ました。


本日の出納帳

仕事出来なかったのでなし

由宇羅の家計簿日記 その17


ついにスパイスの一大消費地まであと1日!
そういう訳で、いてもたってもいられず今日も移動です。

ですけど…あれ?
なんか周りの景色がおかしいです…。
右手は山で左手は草原が見えるはずなのに、どっちも山しか見えません。
…これはもしかして、遭難というやつですか?

……………。
ま、まぁ食料は一週間分はありますし、真っ直ぐ進めばそのうち何処かの街道には辿り着けます!…多分。
悠然さんが「由宇羅のナビゲートに従って移動してただけなのに…」などと言ってますが保身の為に黙殺です。

あぁ母姫様、どうか生きて町に辿り着けますように…。


本日の出納帳

仕事する云々以前に遭難中

由宇羅の家計簿日記 その18


困りました。
非常に、困りました。

昨日の夜相談して真っ直ぐ東へ向かう事になったのですが、
半日ほど進んだら方位磁石が狂い始めてしまいまったんです。
悠然さん曰く「この辺は磁鉄鉱の鉱脈なんだろう」との事ですが、
原因が分かっても対処法がないのでは意味がありません。

不幸にも星から方角を割り出せる人がいないので、方角を知る手がかりは太陽だけです。
これではだいたいの方角しか割り出せません。

なんか、本気でヤバくなってきたような…。


本日の出納帳

仕事する云々以前に遭難中

由宇羅の家計簿日記 その19


や、やっと…やっと道らしい道が見つかりました!
そんなに太い訳ではない道ですが、これを辿っていけばそのうち街に…。

そう考えると急に体が軽くなるから不思議です。
そういう訳で早速道ぞいに移動する事にしました。

けど…あれ?
夕方になって着いたのは、2m位の小型奇声蟲が巣くってた炭焼き小屋…。

辿る方向を間違えてしまいましたよ…はぁ。
ちなみに蟲は八つ当たり気味に奏甲で踏み潰しました。


本日の出納帳

仕事する云々以前に遭難中

由宇羅の家計簿日記 その20


昨日辿った道をそのまま戻る事半日、戻りきってから進む事更に半日。
日が暮れるまで移動し、ついに遠くに民家の明かりが見えてきました!

昼間は気付かなかったんですが、夜になり暗くなってから気付いたんです。
こうなるともう、コンテナハウスの中もほのぼのモードですね。
悠然さんとフローネさんなんて祝杯などと言ってお酒飲んでますし。
って…あれ?小雪ちゃんまで赤くなってる?

…私、悠然さんに絡む小雪ちゃんなんて見てません。
見てないんです!

そ、そういうわけで明日は久々の街です。
奏甲を修理に出して、仕事は休みでゆっくりしたいと思います。

……小雪ちゃんも二日酔いで使い物にならないでしょうし。


本日の出納帳

移動してただけなので無し

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